自民党、女性からプラカードを取り上げて住所氏名を聞き出す
※ 2013年7月4日、福島県で首相演説会が開かれました。この演説会で「原発廃炉に賛成?反対?」と書いたプラカードを掲げた女性から、自民党スタッフらがプラカードを取り上げ、この女性の住所、氏名、電話番号を聞き出しました。
※ 後ほど紹介する有志の記者会見によると、「掲げてすらいなかった」ということです。(7月9日)
※ 7月14日、東京新聞の朝刊に取り上げられたそうです。(7月15日)
■ ここから本編
安倍晋三首相が来県!!
7月4日(木)安倍晋三首相が森まさこ候補の応援のため来県し、 福島市といわき市にて街頭演説を行いました。
出典 自民党青年部・青年局・女性部合同大会開催!!|ふくしま自民党NEWS|ふくしま自民党【自由民主党福島県支部連合会 公式サイト】
※ 自民党の福島県連サイト
・・・秘書です。
安倍総裁と福島県いわき市でに街頭演説を終え東京の街頭演説会会場(池袋駅東口)へ移動中です。いわき駅前では「安倍さ〜ん、森さ〜ん、頑張って!」「絶対に勝ってくれ〜!」とお集まりいただいた沢山の皆様から熱いご声援いただきありがとうございました。
出典 安倍 晋三 – ・・・秘書です。… | Facebook
※ 安倍晋三さんのオフィシャルFacebookページ
※ 以下は書き起こし。発言者の同定は正確でないかもしれません。青いジャンパーの人物は自民党職員ということですが、男2人がなにものかは不明です。
男A「…となりまして、関係者の方ですから、これは演説会であって質問、国会の場所で、国会とかそういう質問して応答する場所でないですから。自民党の方には…(聞き取れず)ちょっと。」
自民党員「(名刺を出しながら)すみません。いったん、これ、私、間違いなくお預かりしますので、あとでお返ししますので…(聞き取れず)。」
男A「すみませんが、ここはそういう場所でないんですよ。」
自民党員「ご協力いただいて、ありがとうございます。」
男A「すみませんねえ、本当に…(聞き取れず)。」
男B「あれですか。(聞き取れず)質問を投げるんですけど、プライバシーに当たるんですが、プライバシーに当たるんですけど、どういったあれなんです。どちらから来られたんです?」
女性「私は、あの二本松市っていうところ、二本松市っていうところ。」
男B「二本松市、はい。(二本松市)の、どちらですか。」
女性「反対は、しに来たんじゃなくて、あのー、聞きに来て、総理大臣がどういう風に考えてるのかなって、私知りたかったんです。」
男B「(女性の声を遮り)あー、なるほどね。はいはいはいはい。」
男A「失礼ですが、あの、お預かりした関係で、あの、住所とお名前、自民党の方に、すみませんがちょっと教えていただけますか。」
女性「はい、二本松市○○○…。」
男A「お名前が?」
女性「佐々木○○と申します。」
男A「佐々木…。○○様、どう書くの?」
女性「ひらがなで○○です。」
男A「○○さんですね?」
女性「はい。」
男A「ええと、連絡先(電話番号)教えていただけますか?」
女性「それは、なんで?」
男A「あ、いいですか。いや、先ほど、あの、プラカードを預かった関係で、あのう、もしも連絡付かなかったらお返しできないなあと思って。」
女性「じゃあ、私、今(プラカードを)持ってこの場から出て行けば(電話番号を教えなくても)いいですか?」
男A「出て行けばっていうか、いや、話は聞いてもらっていいですからね、もちろん。ただ、そういう質問とかね、そういう、そういうあれじゃないですよっていう、それだけ、ですね。あの、みなさん要は、話を聞きに来てるんですから。要は(聞き取れず)一日ね、あのう、総理が一人一人の質問に答えるっていう場ではないんですよ。で、そういうことを理解していただければ、全然話を聞いていただいて結構ですから。」
女性「じゃあ、私、そのカードを持って、あの、もう帰ります。」
男B「いや、一応、あの聞いててもらって結構ですよ、うん。」
男A「それで、先ほどの青いジャンパーを着た方が自民党の方ですから、自民党の方に、あのう、言っていただければ。えー、その、プラカードなり何なり返していただけるようになりますから。」
女性「(何か語りかけようとする)」
男B「大丈夫ですか、大丈夫ですか。」
女性「そんなに大事なものでもないので、それをいただいて…(声を詰まらせる)。」
男B「大丈夫、大丈夫、大丈夫。いいえ、いいえ。どうぞ、どうぞ大丈夫。あの、聞いてます。大丈夫ですよ。」
女性「あの、大丈夫?帰ります。」
男B「はい、どうもすいません。」
女性、その場を立ち去る。
※ 以下に書き起こしがあります。
脱原発!!
■県内の原発10基すべて廃炉を実現します。
■国の責任において原発事故の早期収束を図るとともに、廃炉作業の監視体制を強化します。
■世界最先端の再生可能エネルギー(太陽光・風力・バイオマス・小水力等)の先駆けの地を実現するため、研究開発を推進するとともに、民間導入しやすい、仕組みづくりを実現します。
出典 http://jimin-fukushima.jp/_userdata/46thseisaku.pdf
リンク先はPDF。2012年の衆院選で公約(?)として福島県連サイトのトップページに掲げられていたものです。
県内原発10基すべて廃炉の実現を!!
●国の責任において廃炉工程の監視体制を徹底して強化します。
●真の原発事故の原因を徹底解明し、早期収束を図ります。
●世界最先端の再生エネルギー(太陽光・風力・バイオマス・小水力等)の先駆けの地を実現するため、研究開発を推進するとともに、民間導入しやすい仕組みづくりを実現します。
出典 政策活動|ふくしま自民党【自由民主党福島県支部連合会 公式サイト】
■ 女性へのインタビュー
Ustream.tv: ユーザー IWJ_FUKUSHIMA: IWJ_FUKUSHIMA1, IWJ_FUKUSHIMA1. 市民
記者「あの、どうするかは、○○さんの方で。」
女性「うんうんうん。いや、私的にね、特にその、なんだ(聞き取れず)びっくりして、“ああ、こんなことになってしまうんだ”と思いながら、しゃべって帰ってきたんですけど。そうしたら、あれですよ。」
記者「今日の流れは、まず自民党の第一声ということで、参院選のね、第一声を、○○さんがまず行かれたわけでしょ。で、どんな思いで、まずはプラカードを持って?」
女性「私、本当にただ純粋に、このね、だって福島でこんなことがあって、もう原発(問題を)抜きにして復興とかなんて、もう考えられるはずがないんですね、それは。そのことについてどう考えているのかっていうのを、ちゃんとみんなの前で言えるのかなっていう、私すごくそこに興味があって、聞きたいなと思って。ただ本当に純粋にあれを聞いてみたかったんですよ。」
記者「誰も思うことだよね、本当に。どう思ってんの?あんたの腹の中はどう思ってるの?色んなこと言ってるけども、実際に福島のこの現実をどう捉えているのかっていうのを。」
女性「(安倍晋三さんが)前回も来たのが選挙のときで、また今回も選挙のときで、選挙のときしか来ないしね。福島をそういう形で利用しようとしているのかなあっていう思いももちろんある。でもとにかく、いま福島は全基廃炉にして欲しいっていうのが、もちろん県の意志でもあるし、県民の声でもあるし、そのあたり…。」
記者「とりあえず今日、こうやって映像撮らせてもらうけども、配信するかどうかは、もうどっちでも?OKだったらば、今日のうちに配信できればしたいと思うんです。こっちに繋げていきたいんで。そんなところもあって、ちょっと突然撮らせてもらったんだけど。現実、私も今日1日、自民党からあの時、民主党やって、共産党やって。で、さっき1時半から海江田(民主党代表)ですね。それでずっと撮ってきてて、本当に腹の中はどうなのよっていうのがね、みんな奇麗事はお伝えしていただくんですけどね。そんな中で今日、佐々木さんがやったことは本当にすごいアクションだったと思うんですよ。まず、自分の中で、政治家に対して、参院選これから始まるけど、どんな思いで見てます?」
女性「うーん、正直言えばね、政治には特に期待をしていないんですよね。難しいなっていうところが正直なところ、本当に自分たちの力がすごくちっちゃくて無力で、なんかそういう歯がゆさみたいなものはあるけど。ただね、みんながただ黙って、そうやって諦めの延長じゃないけど、ずっとこの震災後、最初のうち声を挙げてた人たちもだんだん、あまりの自分たちの手応えのなさに諦め始まってるし。でも諦めていくだけじゃダメだなと、そこは思ってるんですけど。正直、でも期待感というのはないんですけど、ただ騙さないでほしいと思ってですね。」
記者「そうだよね。現実、その通りだと思いますよね。本当に奇麗事を並べ立てて、色んなことでおだて上げてね、なんとかこの思いを本当は汲み取ってくれるんじゃないかっていう一票をね、あのように踏みにじっていくっていう姿はね、ただただ怒りでしかないし、どれだけあなたに期待すればいいのよっていうね。(期待)することすらも疲れているのは現実じゃないですか。ただ、今回の参院選は、本当に福島の人たちにとってはやる瀬ないだろうし、でも何かしなきゃいけないっていうのも。このまんま指をくわえて見てるのも、いかがなもんですかっていうのも現実あるんだけどね。」
女性「そうなんです。」
記者「選挙で変えられるんなら、変えてくれよっていうね。」
女性「そしてね、もう本当に自分のあの思いの丈を福島に来て、話してくれるんならいいんですけど、やっぱりね、嘘というか奇麗事だけを言って、福島の人たちを半ば騙すような形でね、スピーチだけして帰るというのがなんかね、残念だなあと思って。」
記者「前回の時も、原発に対しては廃炉っていうようなね、自民党が言ってたのに。実際、自民党政権になったらば、開けてみたら結局は違うじゃないですか。私たちはいつまで騙され続けるんですかっていうね。」
女性「みんな期待はしたと思いますよ、あの時の自民党の話聞いたら、原発はきっと、もうなくなっていく、そういう方向に進んでいくんだろうと思ったし。きっとね、あの自民党のあったかな、自民党じゃなくてもね、いろんな政党にやっぱりそれなりの期待をして、みんな投票はしたと思うんですけど、ぺろっと手のひら返したようにね、やっぱり原発はゼロじゃなくなっていくし、再稼働の方向に進んでいくしで。」
記者「そこがやる瀬ないよね。」
女性「そうなの、やる瀬ないんですよ。」
記者「なんか、あの、一番悔しいっていうかね、これほど真剣にみんなが原発はもうやめてくれってねえ。あの地を追い出された人たちだって、本当にそう思って、選挙に自分の一票を投じたと思うんだけど、それを何もなかったかのように推進していく姿を。またそれでいけしゃあしゃあとまたお出でになってっていう姿を、やっぱり私たち国民はもう一度、あり方っていうのを考えるべき時期には来てるとは思うんですけどね。なかなかアクションを起こすっていうことが、今日、本当に先ほどネットで見させていただいて、○○さんがああした行動を起こしたっていうことは本当に大事な行動だと思うし。」
女性「私、でも、まさかあんな風にプラカードというかね、あれは私の質問状というか、なんか目に入ったらいいな、こっち見てくれて、なんかそこに対して一言でも話してくれたらいいなあなんて、私もああいう場所に行ったことがないので実際。どんな場所なのかもよく分からなかったんですけど。でもやっぱり持ってただけで“何、この人。嫌がらせ?”とかって声も聞こえるし、“あっ、こういう場所なんだ”と思いながら立ってはいて、そしたらわっと取り囲まれたんで、もう恐怖だけでしたけどね。怖かった。」
記者「そうだよね。あのガタイのいい男どもがね、急に集まって来ちゃうんだから。」
女性「いや、怖かったですよ。なんか私、逮捕でもされんのかなって思ったり、なんか名前も聞かれたし、住所も聞かれたし、電話も聞かれたから、ものすごく嫌がらせ電話とかが来るのかなとかね。すごくいろいろ浮かんで怖くって、もう逃げてきちゃったんですけど。」
記者「それは当たり前だよね。そのプラカードって実際、なんて書いてあったんですか?」
女性「総理質問ですって書いてて、原発廃炉に賛成?反対?って書いてたんですよ。」
記者「どっちですかっていうことを聞きたかったわけですよね。」
女性「そう、別にね。批判はしようと思って行ったわけでは全然ないし、原発反対って言いに行ったわけでもないんですよ。ただ、総理がどう思ってるのかなあっていうのを、なんかその場所に行ったら、いくら官邸前とかでスピーチしてもきっと届いてないのかなと思ったり、なんかここはちょっと私とかのこう意見をね、実際、直接、本当に見てくれたら感じてくれるのかなと思ったり。」
記者「そう思ったらば、そのプラカードを(取り上げられた)。そうなんだねえ。結局、そんな国なんだっていうのを見せ付けてくれたね。」
女性「だって、どうやっても私たちのこうやって、だって選挙で投票したってダメだし、“うーん、どうやったら届くのかな”と思って、私はただ別にそんなどこの党でもいいけど、この子たちを守りたいだけなんですよ。ちゃんと胸張ってね、手渡せる福島をこの子たちに返したいだけなんですよ。」
記者「そのプラカードを見ただけで、そんなに取り囲むっていうのは、よっぽど福島に対して警戒をしてたんでしょうね。」
女性「びっくりした。ねえ、そういうことなのかなあ。なんか、もう私も全然わけが分かんなくって、なんかとんでもないことしちゃったかなあと思いながら帰ってきて、なんかこんなことで、じゃあ嫌がらせとかが、うちに来るようになっちゃったり、自民党とかの政治家とかからクレームとか来ちゃうようになったら、(勤務先の)お寺とかに迷惑かかるかなとか。そんなこと考えながらね、帰ってきたんですけど。意外と周りの人たちは、それはちょっと、私の言論の自由の機会を、まあ、力というか、圧力で奪っている行為だから。」
記者「っぽいですね、あの行動を見るとね。何もしないうちに、もう取り囲んでというようなことをしてきたわけですから、全く何もしてないうちにそれを起こすってこと自体、おかしな話でね。それが自民党政権のやり方だっていうのを見せていただいたので、私は本当に。」
女性「でも、あれじゃあ、やっぱり怖くてね。できないですよ。私も二度と行きたくないですもん、怖くて。」
記者「そうだよね。あれで囲まれるんだったらば、紙一枚こうやって出しただけでも、検挙されるのかって思っちゃいますもんね。」
女性「思っちゃう、うん。」
記者「それはちょっと許せないですよね。でも、現実ね、そういう風にちょっとした行動を起こしただけで、こういう風に言論の自由を奪うこの国は、じゃあどうしたら変えられるのって、本当に変えてほしいってみんな思ってることなんだけど、ずっと声挙げてる人たちがもうやはり二年を過ぎて、疲れてきてるの現実あるしね。(声を)挙げたことへの見返りが、原発をまた推進していくのかっていう、またそういった行動も許されないっていうこの国に、何に未来を託せばいいのっていうね。」
女性「でも、なんか、だから私、本当、今日帰って、帰ってくるまでは本当に落ちこんでいたし、なんかすごくただ苦しいだけで帰ってきたんですけど、ちょっとしばらく落ちついて、そのFacebookに来るメッセージとかがね、“よくがんばってやってくれたね”っていうのもあったり、あとあのうちの主人も、“ちょっとこれ(自民党の行為)はおかしい、お前のやったことはおかしくはない、そういう、やっぱりあれをむりやり取り上げるっていう行為の方がおかしい”っていうのを、言ってくれたりして。ちょっと落ちついたら、やっぱり、あの、じゃあここでリベンジしようかな。7日(に開催される七夕プロジェクト)の、なんか仲間たちと友だちが、本当(に励みになった)。」
記者「この“100万人の母たち”っていう行動が、今度の日曜日に行われますけども、首相官邸(に)集まろうっていうプロジェクトがあって、二本松からバスが出ますよね。バスの方でみなさん福島から首相に届く官邸前に集まるっていうアクションなんだけども、現実、こうやって福島からお母さんたち連れてアクション起こそうと思ったのは、まずどんなところから?」
女性「でも、これも私はね、(亀山)ののこちゃんともよく知ってるし、メッセージいただいてたこともあったり、あとこないだの中村(隆市?)さんいらしてくださったりということもあるし、やっぱりこれこそが母親の願いだなと思って、そんなにものすごく力を入れて拳振り上げてなくても、ごくごく当たり前の母親の願いとしてね、原発なんかいらないって当たり前に言っていいはずで、それをこのイベントは本当にそこがすごく素敵だなあって思ってね。」
記者「共感できますよねえ。それはお母さんたちの優しさがいっぱい詰まった中でのアクションなんで、本当にこのアクションを全国の人に知ってほしいし、今回こういった――逆に今日のできごとはきっかけかもしれないですけども――、この七夕プロジェクトにぜひ繋げていきたいなと思うんですよね。」
女性「そうですねえ。」
記者「あの、場所の方って、まだ空きがありますかね。」
女性「はい、あの、あと14~5名は座れると思います。」
記者「あ、そうですか。じゃあもし行きたいという方がいたらば。」
女性「はい、あの連絡先、電話番号なんですけど。」
記者「このチラシね。」
女性「はい、こちらなんで。」
記者「ご案内させていただいて、じゃあ、あの、今日もしご案内できたら(番組の中で紹介させていただきます)。」
女性「ええ、はい。よろしくお願いします。」
記者「佐々木さん、本当にどうもありがとうございました。」
女性「とんでもありません、ありがとうございました。」
記者「今日とりあえず帰りね、寄ってみようとか思ってね、どんなことになって落ちこんでヘコんでんじゃないかなとかって、やばいぞこれって思ってね、まっすぐとりあえず海江田万里(への取材)が終わったあとにね、出て来てはみたものの、ヘコみすぎて出てこなかったどうしようとかね。」
女性「なんか、もう本当こんなことのね、ずっと繰りかえしで。」
記者「ねえ、なんかあるたんびにね、何回こう、もう釘打たれるし、みたいなね。なんでこんなことでバッシングするんだよとか思うことたくさんあるし。ごくごく当たり前なんだけどね。やってることね。」
女性「そうと思うんです。本当に何も悪いことしてないと思う、だって、こんな目に遭って、原発あって良かったなんて思ってる人いるはずないんですよ。」
記者「いるはずがない。何が思ったらこういう(聞き取れず)だから、すんごい(聞き取れず)あれだけの事故を起こしてこれだけのことになってるのに、なんで変わんないんだろう。」
女性「そう、そうねえ。」
記者「どうしたら変えられるんだろう。ずっと常に思い続けてるのもあれなんだけど。」
女性「私、だって震災のね、あの直後なんかはもっとどんどん福島のためにね、国が必死になって動き出すだろうと思っていたんだけど、そんなに甘いものでもなかったんですよねえ。でもこんなこと絶対繰り返しちゃいけないし、私なんか、それまでただね、なんにも感じずに生きてきたからこの子たちにこんな重いもの残していくしかなくなっちゃったから、なんかどんなことがあってもね、声を挙げ続けなくちゃいけないと思ってますけど。」
記者「確かにそうだよねえ。挙げ続けることが、本当に、それしかないんだなって本当に思うんだよね。それで最初にやっぱりみんなで挙がってきた声が、やっぱりみんな疲れてきてるってのが本当に手に取るように分かるじゃないですか。」
女性「そうなんです。本当に。」
記者「それも辛いし、やっぱりこう、みんなで手を繋いできたものが、なんかこうぽろぽろ手が離れ始まってる感じがすごく辛いんだよね。今回の七夕プロジェクトはやっぱりお母さんたちの本当の優しさの中で繋がっていくものだから、これはなんとかうまく、こう全国に広げていきたいなって思うんですよね。なんか、本当にあの時で変わるべきだったのに変わらない(聞き取れず)。本当に人間のいけないとこだね。」
女性「でも、本当、それを忘れてしまうことがね、一番繰り返す(原因だと思います)。」
記者「そうだね。風化させちゃいけないね、これは。なんかしなきゃいけないと思いながらも、声挙げるしかないんだよね。こういうさ。」
女性「ないんですよ。」
記者「挙げ続けることしかないのかって、なんかないのかねっていうさ、もうちょっとなんか簡単にいく方法ないのかなとか思うんだけどね、意外とないもんだね。」
女性「でも、こうやって確実に繋がってる人間が、日本中にいるからねえ。」
記者「そうだね。本当にその声を広げていくしかないよね。やっぱりこう心と心が繋がっていかないと、やっぱり繋げられないものなんだね。おんなじ意識に上げていく自分たちも持ってなきゃいけないし、だから○○さんがよっぽどね、いろんなところで今日お話をされているっていうのが一番やっぱりその、日本の現実を知ってもらうという方法の一つとしてはね、もう過去の物にされてしまっているということもあるじゃないですか。」
女性「本当にねえ。だって、お話に行ってやっぱりすごく思うのは、福島では当たり前に新聞に出るし、ニュースにもなるし、みんな当たり前に原発の問題、いろんな問題がもうたくさん山積みだってことを、日本中の人が知ってるかと福島の人は思ってるけど、一歩外に出るとなんにも知らない、甲状腺癌の子がこんなにたくさんいることも、知らないんですよ。」
記者「甲状腺癌って何から始まるか、またそこから説明かなって思うのも切ないんだけどね。」
女性「でも、だからこそ知らなかったら、きっとまたどこかで事故が起きたって隠されてね、福島の本当に私たちが味わったようなことが起こると思う、今のままだったら。」
記者「起こるね。」
女性「だから、もう経験した私たちが伝え続けなくちゃいけないんだろうなって思うんですけど。」
記者「そうですね。そのためだねえ。大変だけど頑張っていきましょうか。」
女性「ありがとうございました。」
100万人の母たち 七夕プロジェクト – 100万人の母たち 七夕プロジェクト
■ 女性へのインタビュー その2
2013/07/20 安倍総理への質問ボード没収事件の被害当事者・佐々木るりさんご本人への、岩上安身による直撃インタビュー | IWJ Independent Web Journal
みなさん、こんにちは。ジャーナリストの岩上安身です。私は今、福島県二本松にあります浄土真宗大谷派のお寺・真行寺の方に伺っております。こちらの副住職・佐々木道範さんの奥さん、佐々木るりさんにこれからお話を伺おうと思っております。るりさん、お久しぶりです。
お久しぶりです。
佐々木るりさんとは一年、いやそれ以上前かな。こちらにお邪魔に上がりまして、百人百話という福島県の人たちのライフストーリーを聞くインタビューでお世話になりました。こちらの真行寺に伺うのはそれ以来ということになるんですけれども、今回はちょっとした事件の――事件と言っていいかどうか分かりませんけれども、プチ事件――。
ええ、そうですね。
プチ事件の主人公、当事者としてお話を、実体験をお話願いたいと思います。2013年7月4日ということですから、ごく最近ですよね。参院選直前の日なんですけれども、その参院選の公示日、選挙戦スタートのとき、自民党の総裁・安倍さんの第一声は福島駅前のデパートの前で、第一声が発せられたわけですけれども、その演説会の方に福島市民の一人として行かれた、それをご覧になっていたところ、ご自身がお持ちになっていた段ボールで作った紙のボード、まあ大きなものでもないんですけれども、それを掲げたところ、多くの警察官、それから自民党の職員に囲まれて、それを掲げる前に制止をされて、名前等を誰何されるというような事件が起きたんです。ちょっと順番立てて、なんでここ行こうかなと思ったっていうことから、ちょっとお話願えますか。
はい。今回の選挙にはもちろん私も関心がありましたし、それから総理が来てくださるということで、どんなお話があるのかなっていうことももちろん聞きたいと思っていたんですが、ただ、ずっと自民党が原発を推進してるっていうことは知っていましたし、それは私の中ではずっともちろん納得がいかない部分でもあって、だけど福島の自民党(県連)は県内の原発は廃炉にするっていうことを公約でも言っていて、原発には反対の立場を取っているように私からは見えて、なんで中央(本部)と福島とで同じ自民党が言っていることが違うのかなという疑問はずっとあったんですね。それで、そのことを一番の代表の総理がいらっしゃるから、確かめてみたいっていう気持ちがすごく湧いてきたので、本当に思い付きなんですけど、私みたいな者って総理に自分の声を届けられるチャンスなんて本当に滅多にないと思ったので、すごくチャンスだと思って、もしかしたらあの質問(ボード)を、こっち見てくださったら答えてもらえるかなという期待も少しあって、それで出かけたんです。
場所はどんな所だったんですか。
デパートとデパートの間の広場みたいなところにステージが作ってあって、私はそのステージからは道路を挟んで反対側20メートルくらい離れた場所だったんでしょうか、そこで総理が出ていらっしゃるのを待っていたんです。普通に誰でも――通勤する人も誰でも――通る道路ですね。
なるほど。これがそのプラカード、プラカードというか段ボールなんですよね。これが送り返されてきたもの、つまり一回没収されてしまうわけですね。中を出していいですか。どういうものをお持ちだったのかということで。これはお手紙だそうです。まあ後でお手紙は見せていただくとして。一応、こういう風に段ボールを挟んで、こういう風に「I Love Fukushima」と書いてあった。それから、これですね。「総理、質問です。原発廃炉に賛成?反対?」と。これどんな風に掲げようと思ってたんですか。どういう風に持ってたんですか。
私が取り上げられたときは、こうやって持ってました。こうとか、あとはこうやって(脇に挟んで)。で、スマホを持っていたので、スマホで(総理が)来たら撮ろうと思っているような状態で。なんで…。
(なんで)この程度のものが目に付けられるというか。こういう風に持ってたんだったら「I Love Fukushima」としか書いてない。こっち側を見せてたんですか。
いや、見せてなかったんです。やっぱり周りにもちろん自民党の応援をしてらっしゃる方がいっぱいいらっしゃったので、周りの人の目が怖かったので隠してました。
そうしましたら、どういうタイミングでどんな人たちが寄ってきたのでしょう。
街頭演説そのものは9時から始まる予定になっていて、私がその場所に着いたのが8時50分くらいだったんですが、(総理が)出てくるのを待っていて、ちょうど9時になって誰かの演説が始まるっていうときに、脇から声を掛けられた感じで、一番最初がおそらく「警察の者ですが」っていう言葉で、「えっ」と思って脇を見たらもう数人の黒い服を着た男の方たちがいらっしゃったんです。で、「それはなんですか」っていうことを、多分このボードのことを聞かれて、「これ、質問したくて持ってきたんです」っていうことを言って、そしたら「ここは国会みたいな質問とかやり取りをする場所じゃないので」っていうような説明が始まった辺りで、ちょっと私も怖そうな男の人たちがいっぱい来てる(ので)、「怖いな」と思って、なんとなくスマホの録画のスイッチを入れたんですね。何かあったらと思って。それがYoutubeに上げた動画なんですけど。その後、Youtubeに上がってるみたいに、「これを預からせてもらいます」ということと、「後でお返しします」っていうことももちろん言われてて、その後で住所とか名前を聞かれて、私は「それを言わなかったら、公務執行妨害みたいなことで逮捕されたりするのかな」とか、ちょっと怖かったから。あと、「これを渡さなかったら、またそれも犯罪になるのかな」とか、ちょっとそんなことを思いながら名前までは言ったんですけど、そのあと電話番号を聞かれたときに、ちょっと怖くなったんですね。「この人たち、本当は警察とかじゃなくて何かの団体で、家に集団で押しかけてきたり、嫌がらせの電話をすごく掛けてくるような人とかだったらどうしよう」と思って。
彼らはたとえば警察官だと言ったときに、警察手帳の提示とか、自分の名前とか、これこれの罪状に引っかかりますからとかの――。
ないです。
自民党の職員ですっていう人もいたんですね
いらっしゃいました。その方は青いジャンパーを着ていらして、「自民党」と(背中に)書いてあったので、その方はすぐに自民党の方だなと。
お名前は名乗られました。
名刺はいただいています。
「尾形さん」という風に言ってるんですね。
ええ。
それ以外の警察官らしき人たちは、名刺も出さない。
出さない。ええ、いただいてないです。
名刺も出さない、警察手帳も示さない、そして名前も名乗らない、所属階級等も名乗らない、それはちょっと怖いですね。警察って言っても、警察のように見える、なにかボディーガードのグループのようにも見えたり。警察だとしても、それはそれで権力行使の仕方がちょっと違うんじゃないかと怖い感じがしますよね。
そうですよね。とにかくその辺りで怖くなってきて、もうその場からいなくなりたくって。まず電話番号を聞かれてる理由を私が逆に「なんで教えなくちゃいけないのか」って言ったときに、「それはなんで?」っていうことを聞いたら、「このボードを預かったからお返しするときに連絡先が分からないと困るから」っていうその説明も、そういう風に説明されたんですけど、なんかそこら辺、もう怖くて仕方がないので、とにかくじゃあボードさえもらったら私はここから返してもらえるんだと思って、「じゃあボードを返してもらって、ここから出て行きます」というようなことは何回か言って、ただもうそのボードを持って預かった方がすぐにその場からいなくなってしまってて、すぐに返してもらえなかったので、そのまま逃げ帰ってきてしまったんですけど。
安倍さんの演説は聞くことができたんですか。
いえ、聞けなかったです。
そうですか。
でも、なんか本当にその時はパニックでもあったし、自分はなにかものすごく悪いことをしたんだなと思って、ああいうところに行って、こういうことをしたら、本当は逮捕されるような悪いことなのかもしれないと、そのときすごく思ったし、なんか子どもたちにも旦那にも申し訳ないなと思ったりして、情けない気持ちで逃げて来ちゃったんですけど。
それはもう表現の自由を(行使)しようという市民に対する、その一市民を大いに萎縮させるような非常に威迫的な警備であったということは言えるでしょうね。
そのときは本当ね、もう二度とあんなところに出かけないと思ったんですよ。あんな怖い思いをするなら、もう絶対こんなことはしないと思ったし。
なるほど。これはね、質問状が、警察庁長官あるいは福島県警本部長に弁護士の方々が作成して、さらに安倍さんと自民党の福島県支部連合会の方にも送っています。やっぱりこれは非常に重要な内容を含んでいると思うんですね。というのは、たった一人で演説会場に行ってこの演説の妨害行為をしようというような意図は明らかになく、表現行動ですよね、この「福島が好きだ」っていうこれと、それから「総理、質問です。原発廃炉に賛成?反対?」という質問に答えてもらえたらいいなあという思いで、騒ぎ立てていたわけでも演説ができなくなるようなことでもない。そして「賛成?反対?」と聞きたくなるのは、これは当然のことで、今るいさんは、県連と中央が言ってることが全然違うからどっちなのと。福島県民はこう言われてるけど、でも安倍さんを始め、中央ではこう言ってるんですから、どっちなのと。それから衆院選の前は、去年のね、「脱原発依存」と掲げてましたよね。とくに福島はすごかったですよね。
そうなんですよ。すごかったです。そこですごく拍手が沸き起こって、もうみんなやっぱり自民党を支持もしていましたし。
ころっと変わる。
そう、まさかああいうことになるとは多分、だれも思わないんですよね。
※ 続きます。
■ ウェブの反応
■ 有志記者会見
Ustream.tv: ユーザー iwakamiyasumi5: 130709_表現の自由侵害行為についての記者会見, Recorded on 2013/07/09. 政治
●武井 弁護士の武井(由起子)と申します。今日は、福島県民のAさんが福島駅前のデパート前に(聞き取れず)演説会で持っていた、この内容のプラカードを、自民党等の関係者に取り上げられてしまったという事件についての記者会見ということで、これから始めさせていただきます。
まず、全体の概要について、弁護士の梓澤和幸の方からご説明を最初にさせていただいて、次に現地での聞き取り調査について、弁護士の倉地智広の方からご説明をさせていただきます。ではまず梓澤先生、お願いします。
●梓澤 本日付けで自由民主党総裁・安倍晋三氏と警察庁長官、福島県警本部長に文書を出しました。その趣旨と私たち弁護士の言いたいことは何かということについて、説明させていただきます。
まず事実関係でありますけども、7月4日の午前9時すぎ、福島駅前のデパート中合(なかごう)福島店の前において開催された、安倍首相の第一声での演説会において、地元の衆議院議員・亀岡(偉民)さん秘書のオガタと名のる男性と、合理的な推認から警察官と考えられる男性ら、合計4人に囲まれて、福島県民であるAさんという女性――40歳の方ですけれども――、男性4人に取り囲まれて、この内容ですね「総理、質問です。原発廃炉に賛成?反対?」、こういうボード、A3の大きさの――A3というのはこういう大きさですけれども――、この大きさのボードを貼り付けた物を取られたと。
で、その取られ方なんですけれども、4人の男性のうち1人は、「警察の者ですが」と名乗っております。官職、氏名は明らかにしておりません。それから制服も着ておりません。「警察の者ですが」と名乗って動画に撮影されておりますけれども、執拗に氏名、住所、電話番号を聞き質しております。
この文書の中に書いておりますけれども、警察官が人の氏名、住所、電話番号を聞くためには、法律的な要件が整わなければなりません。法律的な要件というキーワードは、“犯罪”です。これから犯罪が起こるかも知れない、あるいは起こってしまった犯罪について、何かをこの人は知ってるかも知れない、そのような要件が警察官職務執行法、警職法2条に書かれております。40歳の女性がただ1人で、棒も付いていない質問ボードを持って演説会に参加して、一体何が犯罪ですか。
犯罪ということに全く関連性もない、そういう女性を捕まえて、男性4人が取り囲んで、その女性は泣き出してしまうというところまでいったわけです。そこまで追い詰めた。その末に、「これ、ボード預かるからね」。こういう風に持っていったわけです。
●梓澤 で、これは(聞き取れず)そんなことはよくあるかなと思われるかもしれませんが、大変なできごとです。
なぜかというと、参議院議員選挙の第一日といえば、最も国民の政治的な関心が高まる時期であります。その時期に最も大切な基本的人権である表現の自由を彼女は行使しようとしたわけです。それは極めて勇気のある――しかも普通の人ですよ。いわゆる、そういうことに慣れた人じゃなくて――、それはたった一人の女性が、この総理にこの民の声を届けたかったわけです。
それを一国の総理大臣、与党の総裁が見届けるということは、非常に大事なことです。聞き届けるんじゃないですか。今の権力者、最高権力者がそれを見て、「あっ、そうか。こういう人もいるのか」。一色に賛成、一色に一千人の群衆が固まったってしょうがないんですよ、この国は。
地元では、自民党も含めて廃炉ということで十基の、県内の十基の原発を、廃炉ということで固まっておる。他の政党も全部、福島県内については廃炉と言ってるじゃないですか。自民党(本部)だけが福島県内の原発を廃炉と言っていない。自民党本部だけが。県(自民党福島県支部)は廃炉と言ってると、自民党の本部は廃炉と言わない。ほんじゃあ、質問したくないですか。「原発、あなたは廃炉に賛成ですか、反対ですか」と。
これを最も尊い基本的人権、国民主権にとって最も大切な基本的人権を行使しようとした、その手段をまだ表現もしないうちに――いいですか、ここ大事なところ――、表現したのを妨害したのじゃなくて、表現もしないうちに警察官がですよ、警察官と思われる男性が、すなわち公権力を行使してその表現をさせなかったと。これを許してはいけないと、わたくしたちは自分自身の良心に問い質して、これを許していいのかと、極めてこれは残念なできごとですが、それを許してはいけない、この選挙期間中にこういうことがあってはならない。
総理大臣があっちこっち行けばですね、与党の有力な政治家が行けば、この今の政治のあり方に対して、あるいは憲法改正をめぐる動きに対して、原発をめぐる動きに対して、人々が何かものを言おうとするでしょう。そのときに“がっ”と、こう言わせない。こういうことがあって、いいはずはないと、わたくしたちは考えます。
この質問ボードは、未だに、未だに返却されておりません。そして警察と自民党に対して、この――今日、質問書をお配りしてますけれども――5日付けで出した質問書に対して、未だになぜこういうことをやったのか、警察官、どういう、誰がやったのか、これに対するこういう警察への質問。自民党、質問ボード未だに返さない、どういうわけか。全く回答しない。ならば、わたしたちはこういうことを許してはいけないということで、警察に対して申し入れ書、自民党に対して抗議文を出しました。
これは全国津々浦々に、このできごとが知らされる必要があると思います。ぜひ皆さんのペンとカメラの力で、このできごとが北は北海道から――わたくしは昨日、沖縄に行ってきましたけれども、沖縄の人も知らなかった。「そんなことがあったんですか、知らなかった。」――、津々浦々にわたるまで、ぜひお知らせをいただきたい思います。
以上でございます。
●武井 では、現地での聞き取り調査の結果について、弁護士の倉地の方から報告させていただきます。
●倉地 はい、弁護士の倉地(智広)と申します。今日はお集まりいただいて、ありがとうございました。
現地での聞き取り調査なんですが、この事件のあった当日の夜、ご本人にお会いしてお話を聞かせていただくことになりました。で、会った第一印象はですね、すごく普通の女性だなということで、なんかその運動家とか活動家とかそういう感じには全く見えなかったので、ちょっとびっくりしました。
で、そのご本人も一人で演説会場に行って、そのA3の紙にあれをプリントアウトして、段ボールを貼っ付けて、まあこうやってやろうと思ってたっていうことなので、本当に結構行ったときは、「あっ、こんな人なんだ」ってのを、「普通の人なんだな」ってのを、すごい驚きました。
で、話を。そのやり取りの内容――YouTubeにアップされていて、もう何万回も再生されてますので、それを見ていただければ分かるんですけれども――、まあ住所と名前は正直に言って、そのあと(警察官が)「連絡先」って言ったときに、「えっ、なんでですか」っていうことで、それはすごい恐怖が襲ってきたという。連絡先(を)教えちゃうと、すごい嫌がらせをされるんじゃないかというのを、すごい恐怖が襲ってきて。そこでYouTubeにも収められてますが、もう泣き出してしまって、その場を離れてしまったということです。
で、そのあと彼女が、Facebookにそのできごとを――逃げ帰った後ですね――、Facebookに投稿した文章を読まさせていただきますと、以下が彼女の文章ですが――。
「撃沈でした。質問を掲げる間もなく、自民党の方に囲まれ没収されました。その後、住所や名前、連絡先を聞かれ、怖くなって逃げてきてしまいました。いま会場近くの駐車場。情けなくて悲しくて涙が止まらない。いっぱい泣いて、立ち直ったら、二本松に帰ります。」
ということです。で、また彼女から、今の気持ちということで、ちょっと文章をいただいておりますので、読み上げさせていただきますと――。
「ただ純粋に安倍総理のお気持ちをお聞きしたかった。私のように一般市民の声を知っていただける、よい機会と思い、質問ボードを持って出かけたが、男性に取り囲まれ、身元を聞かれ、とにかく怖かった。私は大変な罪を犯し、逮捕をされるのかと思った。また、電話番号を聞かれた時、家に誰かが集団で押し掛けて来るか、嫌がらせの電話が来ると思った。家に戻ってからも恐怖から解放されず、弁護士の方に相談した。今とにかく恐怖から解放されたい。また、質問ボードを取り上げられた理由を知りたい。」
私からは以上です。
●梓澤 武井さん、弁護団から追加があれば。
●武井 じゃあ、弁護団の方から追加お願いします。
●田場 いいですか。弁護士の田場(暁生)と申します。えっとですね、この前、いま梓澤弁護士からご説明があったように、プラカードといいますか、その紙を掲げて立っていただけだと。それはまあ一つのポイントなんじゃないかなと。
●倉地 あの、掲げてないです。
●梓澤 掲げる前。
●田場 あっ、掲げる前に。掲げようとする前だけだということは、すごく強調されてしかるべきじゃないかなと思います。
もちろん安倍さんは、そこで選挙運動の一環としての表現の自由を行使してるわけですけども、表現の自由、表現行為というものは当然に、賛成する人もいれば、反対する人もいる。で、例えばそこで聴衆が、動員された人が「安倍さん、がんばって」という、何か用紙のような物を揚げたとしても、それは問題ないわけですよね。
で、それがたまたまこのような、しかも極めて穏当な表現の形態で、安倍さんについて質問を、声を挙げることもなく、表現行為を穏当な行為をしようとしただけで、なぜここまでやられなければいけないのかと、いうことは。
こういうこと許していると、全く何と言いますか、特に今回、与党がやっておりますので、そういった(聞き取れず)に対する異論反論というものが、どういった形で果たして今後、認められることになっていくのか。まあ、認められなくなっていくんじゃないかと、いうことをすごく危惧しています。
映像を見ていただければ、それも伝わるのではないかなと思いますので、ぜひ見ていただければと思います。
●中川 じゃあ、同じく。わたくし弁護士の中川(?)と申します。
これはもう既に公開されてる映像ですので、特に問題ないと思いますが、これYouTubeでいま流れている映像ですね。それをプリントアウトした物ですが、まあこういう方々が4人でしたっけ、その現場で彼女を囲んで、こういう事態になったということなんですけれども。
今回、最初梓澤の方から説明がありましたが、大事なのは、選挙――しかも国民の主権というか、いわゆる主権者としての国民の意志なりが一番発揮される場面の――、しかも初日、しかも日本国の総理大臣と。そういう場面での正に最も表現の自由というものが保障されなければいけない場において、こういうことが行われたということはですね、非常に強調されるべきではないかと思います。
あと、私としては、実は個人的なあれなんですが、わたくし元新聞記者でして、まあ今回この一連の事態を見て、当然、首相の第一声ですから現場にはマスコミの方たくさんいらっしゃったと思うんですけれども、未だにこれが、大手マスコミその他によって報道されることなくですね。こういうこと自体に、表現の自由の担い手として、わたくしもその一人として、非常に改めて危惧感を感じるところですので、その辺も今日の記者会見で訴えたかったのが一つです。
●梓澤 武井さん。
●武井 あっ、武井の方から一言、すいません。
(聞き取れず)彼女が本当に普通の方がボードを掲げて、首相に会いに行かなければいけなかった、福島はそのくらい非常に深刻な状態にあるんだと思います。そのような中で、あえて福島を第一声の場所に選んでおいて、そして本当に一般の人の声を、本当に声を挙げさせないと。そういうこのやり方に、私は今も日本の、社会の(聞き取れず)だったと思うんですね。本当にこんなことを許していたら、大変な世の中になってしまう。それは本当にそのように思います。
そして彼らがしたことは、やはり注目していただきたい点としては、表現行為の前に、ということです。表現をさせない、許さない。これは本当に検閲にも相当する事前規制ということで、非常に悪質ですし、大変問題があると思います。
ぜひ皆さんがこの問題、深刻に取り上げていただいて、(国民の)皆さんが知ってくれることを望みます。そして、このようなことが二度と行われることがないように、という風に願ってます。
以上です。
●武井 それでは、皆様方の方から何かご質問がありましたら、お受けしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
●朝日 朝日新聞ですけれども、基本的にはちょっと事実確認だけなんですが、抗議文の前の質問を警察庁と自民党に出されたのは、これは郵送に?
●梓澤 郵送。
●朝日 今日出されたこの抗議文も同じく?
●梓澤 これから郵送。はい、郵送します。
●共同 共同通信の平川と申します。自民党に対しては抗議文で、警察庁、福島県警本部長に対しては申し入れ文、これは要するに、警察の方かどうかはっきりしない、ということの違いによるものだったのでよろしいでしょうか。
●梓澤 はい、いいですよ。
●共同 実質的には抗議を申し入れていると、抗議を警察側にも伝えているということで、理解よろしいでしょうか。それは見方で双方に抗議したという風に理解してよろしいですか。
●梓澤 そういうことです。ええ、それは。はい、結構です。
●共同 女性の属性について、さきほどちょっと40歳というようなお話ありましたけれども、どこまで明らかにすることが可能なのか。
●梓澤 福島県民で、40歳の女性。
●共同 職業とかは、これ以上と(聞き取れず)できないということですか。あと、その抗議文を出された主体は、先生方っていうことになると思うんですけれども、どういう風にいったらよろしいですかね。有志の?
●梓澤 そうですね。有志でいい。
●共同 特に刑事告訴をするとかっていう段階ではないと思うんですけれども、今の段階では(原告代理人ではなく)有志という風な言い方しかできないと。
●梓澤 はい、結構です。
●共同 ありがとうございました。
●朝日 よろしいですか。有志で、まあ一応“弁護団”みたいになってますよね。そうすると、14人ですよね。
●中川 最初のやつ、今日と5日の段階で違ってますね。今日9日の段階で14人ですね。
●朝日 代表はもう梓澤先生?
●梓澤 一応、わたくしです。
●朝日 それから、あのすみません。先ほどの質問と関連するんですけれども、法律的には、一つは憲法上の表現の自由の侵害であるという大きな一つと、後は警職法2条に違反する行為であると。
●梓澤 それは違法な行為であると。
●朝日 違法な行為であるということですね。つまり職務質問の要件を全然満たしてない、犯罪性の疑いもないのにということで。その2点、よろしいですか。そうすると今後、法律的なアクションとして、例えば民事的な損害賠償の請求とか、質問出したことにも答えてきてませんし、まだ返されてきてませんよね。先ほど刑事告訴と言われましたけども、そういう何らかの法的なアクションがありうるのかどうかという。
●梓澤 それはまだ全然ご本人と相談していないので、ええ。本日はこれをした、というだけですね。
●朝日 そうですか。なるほど、分かりました。
●共同 取り囲んだのは、全部で4人?
●梓澤 全部で4人。
●共同 全部で4人。その自民党の。
●梓澤 オガタと名乗る男性と。
●共同 あと、警察官とおぼしき3人。
●梓澤 ええとね、1人は「警察の者だが」と言って、後、その他の2人ですね。4引く2は2人ですけども、それが警察の者であるという何か、あれはまだないと(倉地:まだないですね)。今は我々の、なんていうか内心の心証としてはね、警察の人だと思ってんですけど、その根拠がまだない。分かんない。
●共同 まあ、少なくとも1人はという。
●梓澤 ええ、そうです。「警察の者だが」と名乗ってるので。
●朝日 いいですか。今の点に関連して、「警察の者だが」と名乗っている男性と、それからいろいろ住所、氏名とか電話番号(を)聞いた男性は、イコールですか。
●倉地 それはちょっと本人に(確認しないと分からない)。
●共同 ボードは(聞き取れず)紙?
●倉地 紙にですね、この大きさの紙に段ボールを付けて、B4くらいの段ボールを付けて、ボードっぽくしたという感じです。後ろに段ボールを、支えを付けた。普通に棒とかないんで(梓澤:これに貼っ付けたわけね、貼っ付けたんですね)。こういうイメージ、こういうイメージ。棒は付いていない、こういうイメージです。
●梓沢 だからプラカードというよりは、“質問ボード”と書いていただいたほうがいいですね。プラカードっていうと、なんか棒が付いてる感じなんでね。
●倉地 この裏にも紙を引っ付けていて、この質問の裏に“アイラブ福島”っていうのが書いてあったという。
●共同 いずれも手書きで?
●倉地 アイラブ福島はですね、あのう、何かデザインみたいな感じの、デザインでした。これ(質問の方は)手書きじゃなくて、パソコンで打ち出したものです。
●共同 この「総理、質問です」っていう。
●倉地 ええ。
●梓澤 あっ、もう一つ、ちょっと付け加えなきゃいけないですけど、動画でですね、「そのボードの処分をお任せします」的な言葉があるんですけど、これから返してもらうために、そこんとこが大事なとこなんですが、本当の意志に基づくそういう言い方ではなくて、追い詰められて、畏怖の念に支配されてそう言ってしまったと、そういう非常時ですので、これから返す返さないの時に、向こう側の方で「いや、もう捨ててもいいっつったんだから、捨てちゃった」とかっていうことがないように、そこんとこだけが、ちょっと確認の意味で文章の中に書いてありますので。「確認のために申し上げるが、畏怖の念に駆られて、そういう風に言ったものである」ということが、文章の中に書いてあります。
●倉地 その点について、まあYouTube見ていただければ分かるんですけど、泣いた後に、もうそうやって“要りません”みたいなことを言っているので。
●梓澤 泣いた後にね。泣かされた後にね。まあ、だけど4人の男性が、女性を取り囲んで泣かすなんていうのは、まあいわゆる昔の言葉でいえば、武士道に反するよね。今の言葉でいえば、ジェントルマンシップに反するね。許せないね、こういうのは。本当に。サツカン(警察官)出てこいっていう風に言いたいね。
●共同 先生方はどういうきっかけで、こうやって皆さん集まって来られたのか。
●梓澤 きっかけはですね、わたくしのところにご本人がいろいろな伝手を尋ねて、わたくしのところにご依頼があって、それで日ごろ表現の自由とか、NPJっていう市民メディアの事務局やってる人とか、それから官邸前弁護団とかですね、そういう人たちに呼びかけて揃ったと。
●共同 先生のところに直接相談があったと。
●梓澤 まあ、そういうことです。
●女性 すみません、(聞き取れず)新聞の矢部と申します。あの動画を撮ってるのは、ご本人なんですね。
●倉地 はい。
●女性 スマートフォンでいらっしゃるのですね。だから足元(聞き取れず)。
●梓澤 さっきサツカン出てこいっつったの、ちょっと不穏当な発言だったね。撤回します。警察官、出ていらっしゃい。
●女性 あとボードを持ってっちゃったの、警察官とおぼしき…。
●倉地 あ、自民党の方ですね。
●女性 秘書と名乗る。
●倉地 ええ、秘書と名乗る。
●女性 それまで同種の、こういう選挙に(聞き取れず)っていう話、聞いたことがあるんですけど、先生方はそういう(聞き取れず)。
●倉地 僕は思うに、6月9日にハチ公で安倍さんが演説したときに、すっごい反TPPのドラム隊とかがいて、もう演説してる最中にずっとうるさくしてたんで、それに対して安倍さんの演説ですと、まあ演説のその場で切り返しているんですね。そのドラム隊に対して。「今あそこで騒いでる人たちがいますが、選挙においては選挙妨害に当たります。私たち自民党が、民主党や共産党や社会党の集会において、決してあんなことはしません。あんな民主主義に対する挑戦には絶対に負けない」と。「選挙の結果で示そうではありませんか。ああいう選挙の妨害は間違ってる。」そういう風に演説して切り返してるんです。その後、その日のFacebookに安倍さんが書いているのは「渋谷には本当にたくさんの皆さんが集まっていただき、感激しました」と。「聴衆の中に左翼の人たちが入って来ていて、マイクと太鼓で憎しみを込めて、括弧笑い、がなって、一生懸命、演説妨害してましたが、かえってみんなファイトが湧いて盛り上がりました。ありがとう。前の方にいた子どもにうるさいと一喝されていました。立派。彼らは恥ずかしい大人の代表者たちでした」っていう風に、安倍さんに対してすごい激しいドラム隊のがあって、それでこういうことになってるのじゃないのかなとも思いますけど。まあだけど安倍さん自身はその場で切り返してるし、まあ盛り上がってファイトが湧いて、みんな盛り上がったって言ってるんですから、まあ安倍さん自身は別に全然もう盛り上がったんだからいいよねって言ってるっていう、ちょっとよく分からないですけど。警察がなんか慮ってるんじゃないんですかね。
●中川 あと補足ですけど、今回、安倍さんは福島といわきでその第一声やられたみたいですが、いわきでもどうも同様のことがあったような話は聞いております。
●梓澤 同様ってのは、押さえたっていうこと。
●中川 まあ、同様になんかそういうプラカード、TPP関係の掲げた人に対して同じようなことがあったという話は、ずっと聞いてますけどもね。まあ未確認情報なんでちょっと(聞き取れず)
●武井 あと、ちょっと同じ(聞き取れず)未確認情報で恐縮なんですけど、やはりあの同じような内容のプラカードを掲げた女性に対して、これもいわき市のことみたいなんですけど、7人の男性が取り囲んでいるような写真が、警察関係者とおぼしきような方々が取り囲んでるような写真がかなりネット上で出ていまして、まだ直接ご本人と話ができてないので、私たちきちっと確認できてるとは思わないんですけれども、ちょっと同様の行為があるような感じが、あるんじゃないかなあという風に思います。
●梓澤 まあ今、倉地弁護士が“慮って”っていうことを言ったんですけど、そこ大事で。偉いさんが来たら暴力行為を防止するっていうのは、これは当然の警備だと思うんですけど、それとは違って、民の異議を目に触れさせないっていうのは、これはやっぱ間違った忠誠心だと思うんですよ。忠誠心というのは、間違った公務だと思うんですね。そこが走ってるんじゃないかなと僕は思いますけどね、動機に。こういうことやる人たちの動機にですね。
●女性 もし仮に、取り締まられるような事態があるとしたら、どういうことなんですか。その、騒いだりとか。
●梓澤 うん、取り締まれるっていうのは。
●女性 警察官がそういう、市民が意志を表明することを阻めるっていう正当な理由があるとすれば、どんなことがありうるのかなっていう。
●梓澤 だから、この警察官職務執行法の要件ですよね。――は、こう書いてますね。「異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して――この次――、何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について…。」すなわち、さっき言ったように、キーワードは犯罪ですよね。例えば凶器になるような棒を持ってね、わーっと押し掛けてきて、がががってやるような。そういう時ですよね、ありうるのは。すいません。もう一人、弁護団の中川重德さんいらっしゃったので。ちょっとこっち座って、自分のコメントを。
●中川 弁護士の中川重德といいますけれども、本当にちょっと信じられないようなことですね。私はこの間、新大久保でヘイトスピーチの問題にも取り組んできたんですけれども、こういう風に力のある人(安倍首相)が、時の政権党の党首であり、首相であるという人が、自分が何かしゃべろうとする時に目障りな、非常に大人しい言論っていいますか、まあ紳士的というか、そういう言論であるにもかかわらず、それを手下っていうとあれですけれども、ガードする立場の人たちが押さえ付けるということが、こういうことっていうのは、どんどん広がっていくんじゃないかっていう不安と恐怖をとても覚えます。安倍さんのさっきのTwitterですかね、Facebookですかね、まあ何事につけても安倍さんっていうのはそういうところあると思いますけれども、そういうのをこう非常に煽る。で、それにまた応えようとするっていう、一つのちょっと非常にこの怖い関係があるんじゃないかなということも感じますし、絶対にこういうことあってはいけない、この民主主義社会であってはいけないことではないかという風に思って、名前を連ねました。
●武井 じゃあ、続けて質問があれば、いかがでしょうか。
●女性 TBSが自民党から、(聞き取れず)を受けられたというか、(聞き取れず)ってますけど、それとの類似性というか関連性みたいなものを、なんとなく(聞き取れず)個人的なご意見で構わないですけど、先生方(聞き取れず)。
●田場 あれ、内容っていうのはTBSまだ――自民党の側は謝罪をしたと言ってますけど――、TBSは事実関係について説明したとしか言ってないですよね、あれは。ちょっとそこ確認なんですけど、報道ではそうですよね、たしか。
●女性 (聞き取れず)
●田場 そうですよね。では、与党で、しかも支持率はここまであるんですから、それはそれで本当、大きく構えていただければな、というのはすごく思います。それこそ、もうそういうとこに対して、どうぞどうぞ批判はもう甘んじて受けると言いますかですね、それに対してちゃんと言論と言いますか、首相として自分の言い分を堂々と言えばいいだけの話ですので、TBSの対応にしてもですね、あまりにも大人げないと言いますか、本当に民主主義国の一人の首相、与党、公党のやり方として許されるのかということは、TBS問題と、問題は同じところにあるんじゃないかなとは思ってますけども。まあ、そういった政党が、与党が、改憲問題を、表現の自由を制限する憲法改正の草案を掲げて、選挙臨んでるというのは、やっぱり私たちは忘れてはいけない重要な事実なんじゃないかなと思います。それも付け加えたいと思います。
●朝日 すみません、大変細かいことなんですが、質問ボードはどっちが回収してるんですか。
●倉地 YouTube見る限り、自民党の方が。
●朝日 だけど、はっきりしない。
●倉地 しない。誰が持ってるのか、はっきりしない。
●梓澤 感じとしては自民党だろうね。
●倉地 分からないですね。
●梓澤 もし警察がやってんだとしたら、なあ。差し押さえ要件(聞き取れず)。
●共同 もっと問題が大きくなるかと思うんですけども、ちょっとはっきりしないんですね、現段階では。
●倉地 はい。
●梓澤 まあ、多分返さない理由は“これぞ取られた現物だ”っていうので、わーっと騒がれるのは嫌だもんねえ。
●倉地 住所を教えてるんで、郵送で返せば返せるはず。
●梓澤 でも自民党持ってってるっていうのもあれだよ、そんなに小さくはないと思いますけどね。なんていうか、誠に誠に表現を選ばなきゃいけないけど、なんかナチスのね、その(政権に)行く人たちがまだ公権力付いてなくても、要するに政党の党員たちがこう周りを制圧していったっていうことを想起させるんだよね。だから、どっちにしても軽くはない。
●武井 すみません。普通の女性にしてみれば、自民党の人と、警察の人が一緒になって、自分にかかってくるっていう感じは、ものすごい恐怖だと思うんですよね。で、質問者がまた住所とか、いろいろ連絡先をしつこく聞いた人がいま誰だか――まあちょっと自民党関係者なのか警察なのか、よく分かってないとしても――、まあ4人組でかかってこられてるわけですから、そこでまあ共有されるってことは分かるわけで、それは本当に大変な恐怖で、そのことは普通の男性でも女性でも一般人がなにかこう、これ物申してるというほどではない、非常に穏当なものですけど、この程度のものすら掲げることはできないのだというような、非常に威圧的な効果がとっても気になるところだと思うんです。
●一同 今日はお忙しい中、どうもありがとうございました。
■ プラカードが戻ってきました
※ 14日の東京新聞によると、「ボードは一週間後の11日、教えていないはずの女性の勤務先宛てに、郵送で返却されてきた」とのことです。以下のリンクに東京新聞の写しがあります。
首相の考えを聞けないの? 参院選演説で聴衆のボード没収(東京新聞:ニュースの追跡) 播磨
■ 自民党スタッフらの言動に法的正当性はあるのか
※ 女性からプラカードを取り上げた青いジャンパーの人物は自民党の職員を称して名刺を手渡していますが、その人物が去った後、女性の住所や氏名を聞き出した2人の男がどのような身分の者であるかは不明です。党の職員かもしれないし、警察かもしれず、その身分によって法的な立場や妥当性は変わるでしょう。
■ 関連まとめ
安倍首相、TPP反対デモに「左翼が演説妨害を(笑)」 – NAVER まとめ
■ 関連する先行事例
※ 民主党議員の街頭演説中、拡声器を用いて「ヤジを飛ばした」女性の髪の毛を、民主党の職員が引っ張るという事件がありました。女性の身体に接触しているので被害届が受理され、暴行容疑で書類送検されたところまでは理解できるのですが、検索してもその後の報道が見あたりません。起訴されたのでしょうか。
※ 2つの事件の相違点は、今回の福島の女性はプラカードを掲げただけで「ヤジ」を飛ばしたわけでないこと、自民党職員(?)による身体への接触がなかったことがあります。
やっとかよっ!3月13日(火)有楽町・マリオン前、女性暴行犯「中山伊知郎(52)」書類送検。|とりあえず、糞メディアこのやろー、つーことで。
※ 略式起訴とのことですが、ソース不明です。ご存じのかたはご教示ください。