イソップ寓話「オオカミ少年」(ウソをつく子ども)

■ ウソをつく子どもの寓話について書いてたら、ウソにウソを積み上げる人物があらわれた…という日常風景。平気でウソをつける人間というのは、どこにでもいるのだ。

※ 家畜は、家の“資産”であって、子どもの小遣いで簡単に買えるようなものではない。たとえば現在でもアフリカでは、娘の結婚相手を所有する家畜の頭数で決める習慣があるくらい。

※ 少年は、家族(または村人)の所有する羊の群れの番を命じられたのであり、だから少年がオオカミの襲来を告げたとき、大人たちは“自分たちの”羊の群れを守るために駆け付けたのである。

※ イソップ(アイソポス)は古代ギリシャの人物だが、イソップが書いたという「原典」は存在せず、ずっと後の時代にイソップが伝えたとされる寓話を編纂したものが、各国語に翻訳され、現在に伝えられている。日本では戦国時代末期、宣教師が伝えた"ESOPONO FABVLAS"が日本語に訳され、『伊曾保物語』として出版された。

Caxton (1484): "Child"
Gibbs (2002): "Boy" ※Chambry版を英訳したもの
Jacobs: "Boy"
L'Estrange (1692): "Boy"
Townsend (1867): "Boy"
Steinhowel: "Puer" (少年) ※挿絵も少年である
Chambry: "παιδίον" (少年)
http://mythfolklore.net/aesopica/perry/210.htm

ESOPONO FABVLAS (1593): varambe (わらんべ)
http://esopo.fc2web.com/Esopo/esopo/esopo489.html

通俗伊蘇普物語 (1872): 牧童《こぞう》
http://web.archive.org/web/20040902195149/http://www.sm.rim.or.jp/~osawa/AGG/aesop/aesop-3.html#30

※ たぶん彼はその場の思い付きを言っているだけだと思うが、これがたまたまChambry版と一致している。

Caxton (1484): "Of the child / whiche kepte the sheep" (羊守りの子ども)
Gibbs (2002): "THE BOY WHO CRIED 'WOLF' " (オオカミだと叫んだ少年)
Jacobs: "The Shepherd's Boy" (羊飼いの少年)
L'Estrange (1692): "A BOY AND FALSE ALARMS" (少年と偽りの知らせ)
Townsend (1867): "The Shepherd's Boy and the Wolf" (羊飼いの少年とオオカミ)
Steinhowel: "De puero oves pascente" (羊飼いの少年)
Chambry: "Ποιμὴν παίζων." (羊飼いの悪ふざけ)
http://mythfolklore.net/aesopica/perry/210.htm

※ “共産民進支持者”うんぬんは意味不明。

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